第50話 黒船来襲!(その1) 女の戦い!セクシー4姉妹を迎え撃て!
6月もあとわずか・・サトミは例の「あの日」を迎えてイライラしていた。しかし来週はいよいよ待ちに待った対米戦・・・サトミは女子としてただ一人、その代表選手に選ばれていた。というよりも、彼女は公式戦に出場した日本唯一の女子選手でもある(練習試合、イベント試合では他に高橋千代と永森麗菜が出場経験あり)
勉強で忙しいみゆきも、準備のため小休止してお手伝い・・・。
話しは少し前に戻る。6月も中ごろ・・殉教との2度の練習試合に勝利した南武高校を主力とする全日本メンバー・関東地区の仲間たち。
最終調整に入り、スタメンも決まった。当初サトミはキッカーとしてのみの出場予定が、東西戦や殉教との2度に渡る練習試合での活躍から、レシーバー、ランニングバックとして両面での出場が決まった。全国数多の屈強の男子プレーヤーを押しのけての堂々の選出である。試合当日はサトミのいまや最大の宿敵となった「アレ」の心配はゼロ。いやおうなしにも腕が鳴る・・・。
そんなとき・・・・
「大変よサトミちゃん!今度の試合、もう一つすごい決戦を申し込まれたの!私の独断でOKしちゃったわ!見て!」
突如、アスリートレデイスのリコと玲子が血相を変えて飛び込んできた。
関東地区の全体練習の会場でもあるここ武体大には、選抜メンバー及びスタッフが勢ぞろいしていた。
「どうしたんですかリコさん!」
「ハァ、ハア・・・」深呼吸をするリコ。
「女の戦いよ、女の戦い・まずはこれを見て!」
リコが見せた記事。そこには・・・
「女?裸に防具!」
なんと、そこには半裸の女性が防具だけをつけて(他には乳房と股間を最小限隠すエッチな下着だけ)ガンガンぶつかり合ってアメフトの試合をしている姿が映し出されていた。
「なんですか、これ?なんかのイベント?AV?」
「違うのよ!これはアメリカの最新スポーツ・・「ランジェリーボウル」よ!女同士が見てのとおり裸同然の下着姿でぶつかり合う新しいフットボールなの・・」
「うわぁ、すげー!オレ、この人たちと当りてーな!おい宏美、ウイッグ貸してよ」
パシーン!「お兄ちゃんのバカ!」
「鎮まれ!」全日本主将、西本剛が一喝した。
「それで西尾さん、詳しく説明してください。」
「さすが西本君ね。よく聞いて。皆も知っているとおり、サトミちゃんの活躍は今や全国区・・アメフトに関わっている人間で知らぬ者はないわ。実力、実績、ルックス・・どれをとっても超一流・・しかも、日本ナンバーワンプレーヤー、東サトルの双子の妹・・・話題にならないほうがおかしいわ。それに東西対抗戦の時の、千代ちゃんと麗菜ちゃんの活躍・・それが向こう(アメリカ)にも噂が届いて・・彼女たちの挑戦を受けたのよ。
本線の前座試合として7分クォーターで・・・11対11で。
もちろん、やれるわよね、みんな?あたしは28歳だから残念だけど出れないけど・・。それに、大介の選抜の予選もあるし・・もち、当日は取材とチアはやるわ。どう、サトミちゃん?」
「もち、OKですよ!」
「あたしも、あたしも絶対やる!」宏美も元気良く答える。だが、他の女子メンバーたちは・・
「タックルありなんでしょう・・?相手は女とはいえ、外人だし・・・怪我が怖いわ」
「こんな裸同然の格好なんてありえない!」
「嗚呼、こんなとき千代さんがいてくれたら・・・。」
そう、活躍が最も期待される高橋千代は妊娠中・・しかも、生まれるのは時間の問題。臨月を迎えていた。
ほかにブー子も妊娠中。
「そういえば、この前の王子様のレセプションに由香さんが来ていなかったわ。細川様、いつも由香さんのこと連れてくるのに、あの日はお兄さんのほうだった・・」
「由香さんも妊娠したのよ」
「えー!」
今年は出産ラッシュか・・・!
「だらしないわよみんな!相手は女なのよ、それにこの強化プラスチック製の軽くて丈夫なヘルメットなら少なくとも顔を怪我することはないわ。私がもう少し若かったら・・残念だわ!」
そのとき、沈黙を破って発言した者がいた。
「よっしゃ、このアタシがやったろうじゃんか!」
「大番長!」
「何だよてめー、あたしゃこれでもまだ20歳だよ!文句あっか!」
「フ、大番長には叶わないわね。わたしも出るわ」
「麗菜さん!」
アケ美、麗菜の迫力に、皆勇気を出して参加することに。関西唯一の女子スタッフ、安東なつも二つ返事で合意した。
そして、決戦まで短い期間だが・・・彼女たちの特訓が始まったのだ。
「ところでリコ姉・・敵の実力と、その主力は?」
「敵の主力は・・彼女たち。ラングレー4姉妹よ!」
「ラングレー4姉妹?」
ラングレー4姉妹。 長女・マーガレット(通称メグ・コードネーム爆乳ちゃん) 次女・ジョセフィン(コードネーム・ポニーちゃん) 三女・エリザベス(通称ベス・コードは三つ編みちゃん) 四女・エイミー(おチビちゃん) |
「長女のマーガレット・・バスト120センチ・・悔しいけどあたしの負け・・。
次女のジョセフィン・・・バスト95センチ・・スポーツ万能のスーパーウーマン。
三女のエリザベス・・・まあ彼女は体格は普通ね。でも頭がすごくいいの。顔も綺麗。
四女のエイミー・・・小さいけどすばしこくて狡賢いタイプ。皆油断できないわ・・特に、次女のジョセフィン・・・。並みの男子じゃ太刀打ちできないこの腹筋・・・ちょつと誰かさんと似たタイプだと思わない?」
「あ、そういえば・・」
「そう、彼女は【アメリカ版・東サトミ】みたいなものなのよ。ランジェリーボウルの開始に誰よりも喜んで参加したのも彼女・・実力あるのに女だというだけで選手登録できなかったからね・・・。そしてサトミちゃんに挑戦したのも彼女。彼女こそ、サトミゃんの最大のライバルね」
「でも胸は完全に負けてるな、サトミ・・」
「何よ馬場ちゃん!いいわ、実力ではあたしが上ってこと証明してみせる!」
「まあ頑張れよサトミ・・そうかぁ、爆乳ちゃん、ポニーちゃん、三つ編みちゃん、おチビちゃんかぁ・・オレ、女になりたくなった」
「ちょっとお兄ちゃん!四葉が聞いているのよ!」
「まあ、宏美落ち着いて・・あの人はいつもあんなだから・・」
いつもどおり、あくまで冷静な四葉・・・。もちろん彼女も出場。
そして、いよいよ・・
黒船は空からやってきた。米軍のギャラクシー輸送機で・・・。
河馬の口のように開いた機首から飛び出す巨大な影と資材・・
「デケー!」
勢ぞろいしたアメリカチームに驚くみんな。神学館、京極、阪急らの西のみんなも合流した。だか、太閤学園は羽柴理事長が奮発した豪華弁当で食中毒を起こし、その分関東と、神学館のバックアップメンバーが昇格して対応することに・・・・。
学校別で見ると、大学が武体大、京王大、殉教大、旺盛大、大日大、松下工大、神学館、絶命館、同人社大学。高校が南武高校、京王高校、京葉花園学園、吉本工業高校、神学館高等部、阪急高校、京極高校となっていた。全員満21歳未満である。なお最年少は神学館高等部1年、安東零の15歳である。しかし体格は、全日本はおろか、アメリカチームを含めた全員の中で最も大きかった。(アメリカには近い体格の者は何人かいる)
「ハーイ、ディスイズジョセフィン!サトミハドコ?」
「ハーイ、ディスイズサトミ!」
サトミは、英文法は赤点だが、幼少期アメリカにいたことがあるため簡単な会話は可能である。
抱擁して握手する2人
「ヘイ、サトミ・・・ズットタイケツシタカッタ・・ヨロシク」
「こちらこそ!」
「さあ、準備だ!野郎ドモは一旦スタイルして下がれ・・女の子たちに会場を明け渡すぞ」
「まじでこの格好?」
「そんなにいやかしら?わたしはいっそのことブラなしでの試合を申し込もうと思ったわ。背中のこいつがうずくのよ」
麗菜はケロリとして言ってのけた。
リコからの情報によると試合中のポロリはザラとのこと。
そしていよいよ・・・スタイルしたみんな・・・
全日本は、薄いピンクの下着に、赤いプロテクター。対するアメリカは、淡いスケスケの水色の下着に青い防具であった。
日本側の11名は、アケ美、静香、麗菜、千佳、サトミ、宏美、四葉、なつ、唯理、沙羅、みゆきの11名。その他の子も補欠としてスタンバイ。
対するアメリカは、マーガレット(メグ、爆乳)、ジョセフィン(ポニー)、エリザベス(ベス・三つ編み)、エイミー(チビ)のラングレー4姉妹のほか、アン、ジュデイ、アリス、ベッキー、ポリアンナ、キャサリン、ウエンディの11名であった。
そして試合は始まった!
千佳のスナップから試合開始!
「キャーーーーーっ!」
早速日本側からの悲鳴が上る。アメリカ女のパワーは段違い。そして案の定、ポロリ続出・・だが彼女らは動じない。麗菜の言うとおり、裸だと思って割り切っているのだ。恥じらいを隠せない日本チームは体格でも劣り、何とか太刀打ちできるのは、サトミ、麗菜、大番長、宏美、静香、そしてなつぐらい・・あとの半分は悲鳴を上げて逃げ回るだけ。
しかし、サトミは負けない。宏美と2人かかりでラングレー4姉妹から強引にボールを奪い取りタッチダウン!反撃の口火を切った。
「ガッデム!」
激怒したジョセフィンは次々とタックルで日本選手を潰していく。
「あっ!」古傷の脚をやられた静香が・・・。
交替要員は、下級生や150センチ以下の体格の子ばかり・・。
そのときである。
「えっ、まさか!」
「お待たせ!ちゃんとわたしの名前は入れておいたわね?」
「ち、千代さん!」
「説明は後!交替よ、静香さんの代わりはわたし。」
「あ、今朝生まれたわ。男の子と女の子の双子!豪と雪って名づけたわ。試合が終わったらすぐもどらなくちゃ!」
なんと、今朝双子の男女を出産したばかりの千代が現れて交代した。
この交替で流れは大きく変わった!
大反撃だ。
そして、やられ放しでは終われない麗菜は、どさくさにまぎれてエイミーの鳩尾を思い切りパンチし、かつブラを外した。自らのブラも外れる。審判笛は鳴らない。
これこそ麗菜の真骨頂、超完璧残虐ラフプレーだ。
島田は思った。「麗菜が女でよかったぜ・・・。もしあいつが男だったら・・対戦したチームの奴らは二度と試合できなくなるからな・・」
「みんな、4姉妹にまどわされなで!手ごわいのはポニーだけよ。下の2人は私たちより弱いわ。爆乳はパワーはあるけど鈍い!」
麗菜の言葉と、千代の加入で勇気100倍したサトミの活躍で、ついに大逆転!
激怒したジョセフィンのカウンター。一進一体・・しかし試合時間は短い・・
ピーーーー!
試合終了!記念すべき日米決戦の緒戦、女同士の対決は、僅差ながら日本が制した。
しかし同時にふらつく千代。
「千代さん!」
「千代、あんた・・アタシも人の親だからわかる・・ちょっとあんたら、あたしこの子子供たちのところに送ってくるわ」
「お願いします、大番長」
出産直後なのに無理に駆けつけた千代は倒れてしまった。だが、もし千代が来てくれなかったら・・・日本は完敗だった。
ところで、千代は双子の男女を見事生んだ。母子とも健康そのもの・・予定より少し早かったが、体格の良い千代、むしろ優良な元気一杯の双子。
「あ、ボクもついていきたいけど・・・」
父親となった頼伸は千代やまだ見ぬわが子の元に駆けつけたかった。しかし30分後、真の日米対決、そのスターティングメンバーの彼にはそれは許されなかった。
「よし待っていろよ千代、豪、雪・・とうちゃんがきっと勝利をお土産に・・」
普通、名前はすぐつけなくても良いが、2人は初めから男なら豪、女なら雪と決めていたので、問題なかった。
「マズダイイチラウンドハマケタワ、サトミ・・デモツギガホンバンヨ。「エースノジョー」ニセイゼイキヲツケルコトネ」
にっこり笑って握手を求めるジョセフィン
「アタシは誰が相手でも負けないわ。そのエースのジョーもあたしがやっつけてやるわ」
「ハハハ・・」
2人の勇敢な女の子は心の底から笑った・・・試合が終われば清清しい気分になる2人。
「おいサトミ、お前着替え急げ!男子の試合にも出るんだろう?」
「いっけねー!」更衣室に駆け込むサトミ。だがそれを見送るジョセフィンの目が怪しく光った。
さあ、いよいよ30分後・・真のアメリカ軍の襲来だ!
戦え、サトル!負けるな、サトミ・・!