21話 西の名門・神戸神学館!

 

クリスマスボウルも早くも後半。舞っていた小雪も上がり、冬晴の王子スタジアム。

王者・神戸神学館に喰らいつく、初出場の武蔵体育大学付属南武高校・・・・。

 ここでお話に一息いれて、その華・・・マネージャーを紹介しよう。

マネージャーは全部で7人おり、3年生2人、2年生2人、そして西本みゆきを含む1年生3人が在籍している。みゆきについては、皆さんご存知なので、今日は彼女たちの活躍をご紹介しよう。

 まず、マネ長の、3年生江間静香。冷静沈着、自他共に厳しい、ちょっと怖い先輩マネである。規律にうるさく、こと細かい指示を出す。アメフトにおいて、マネ長は主将に次ぐ権力と権限を持つ。彼女は本当は、将来を嘱望された、女子サッカーのエースストライカーであり、推薦で南武高校入りしたが、新人戦において靭帯を断裂、選手生命を絶たれたという過去を持つ。推薦で入学しながらその競技が続けられなくなった彼女は、絶望し退学も決意した。だが、武蔵体育大学に学ぶ先輩がアメフトのマネージャーをしており、アメフトにおけるマネージャーは他の運動部よりはるかに重要で、知識や、体力も必要なことを知り、アメフト部の門を叩き、今日に至る。生来のリーダーシップを発揮し、マネージャー長に就任して主将・剛を支え、おしゃべりな他のマネージャーたちを統括する。

 サッカー選手でありながら選手生命を絶たれたという過去から、女だてらに選手としてアメフトに参加するサトミに、当初は冷たかったが、現在では自らの夢を託すかのように、暖かく、そして厳しく見守っている。また、試合の際、線審をこなす。


南武高校鎧球部マネージャー長
江間 静香(3年)

 次に、試合や練習の様子を撮影し、分析するカメラ担当のマネージャーが、3年生の論戸玲子。リコに憧れ、月刊アスリートの専属カメラマンになるのが夢。父親は従軍カメラマン、母親は美容師である。肩書きはないが実質副マネ長で、静香とはいいコンビ。性格は明るく、闊達で男勝り。そのためサトミとは気が合う。


南武高校鎧球部マネージャー(撮影・記録担当)
論戸 玲子(3年)

 そして、たくさんいる中からもう1人。先に紹介した二人は、短髪で男勝りないかにも南武高校らしいマネージャーだが、2年の入間千佳は、とっても優しくて、笑顔が可愛い癒し系マネージャー。短大の栄養科に進み、栄養士を目指している。実家はケーキ屋。レモンのはちみつ漬けを作るのが得意で、他にドリンクや、選手の栄養指導などを担当している。自らも童顔だが、サトルや京王の高橋のような童顔の男の子が好み。そのため、サトミにもはじめ、「可愛いわ♪」となったが「なーんだ、女の子かぁ」と思わず言ってしまい、サトミはムッとした。しかし今では、サトミにも優しく接するし、サトミも彼女の優しさには癒されている。他にも、手作りのお菓子や、デザートを差し入れしてくれる。


南武高校鎧球部マネージャー
入間 千佳♪
(2年)

ちなみに、医務担当のマネージャーが西本みゆき。1年生ながら、その豊富な医療の知識(父親がスポーツ外科の権威で、チームドクター)を生かし、メディカル面でメンバーを完璧にサポートするほか、フットボールの知識もあり、作戦を考えたりサインを出したりする。


南武高校鎧球部マネージャー(医務担当)
西本 みゆき(1年)

 スコアを記録するのは、2年生の原尾真亜子の役割だ。スコアや個人記録を完璧に記録する。


南武高校鎧球部マネージャー(スコア記録担当)
原尾 真亜子(2年)

 そして、みゆき以外の1年生マネージャー2人は、まだ見習いの雑用係。花田唯理と佐久間沙羅の2人。いつもウォーターやボールを準備してくれる働き者だ。


南武高校鎧球部マネージャー(雑用係)
花田 唯理(1年・黒髪)
佐久間 沙羅
(1年・赤毛)


 競技同様、アメフトではマネージャーも分業制で、それぞれの特技を活かし、選手と一体になって勝利を目指すのだ。

 

さて、数々の奇跡を巻き起こしてここまで勝ち上がってきた南武高校に立ちふさがる最後の壁、無敗の王者神戸神学館・・・幼稚園から大学まであるミッション系の学校で、アメフトも小学生チームから存在する。中等部・高等部・大学とも、5連覇以上していたが、中等部は昨年、サトル率いる関東選抜に、初めて敗北した。

 高等部は、昨年は関東代表の京王を破り、今年も連覇を狙っている。

 その主力は、先に紹介した四聖人こと、安東竜、田所譲司、服部緑郎、そしてデビット関根。それぞれ「聖アンドリュー」「聖ジョージ」「聖パトリック」「聖デビット」と英国の四聖人になぞらえられる、日本を、いや世界にも通用するスーパープレーヤーたちである。4人の影に隠れているが他の選手たちも、超高校級の実力の持主ばかりだ。

だが、ラインにおいては、誰一人西本剛の巨体に単独で対抗できるものはいなかった。ラインマン、とくにセンターに関しては、間違いなく、南武高校主将・西本剛が日本史上最強なのだった。

 剛は、そのことと、双子のサトル・サトミ兄妹の奇跡的なミラクルパワーに、最後の望みをかけていた。だが、正直、自分のほかにもう1人、頼りになるラインが欲しいと思っていた。それに応えたのは・・鈴木だった。鈴木もサトミやサトルと同期の1年。2年生が少ないため、1年生にも活躍の場が広い。

だが、それでもなかなか突き崩せないのが帝王・神学館。リードされたまま、刻一刻と時間だけが過ぎていった。

 

←前話 次話→