第4話 アタック南武は1!バレー部を救え!
此処は南武高校の廊下。 「まてーっ」短パン姿の生徒がものすごい勢いで走ってくる。その後ろを金切り声をあげながら赤いブルマ姿の長身の女が追う。
追われている少年はぶつかりそうになった他の生徒の頭を手で押さえると「馬跳び」の要領で飛び越える。そのとき彼が短パンの裾から一瞬チラリと見たものは・・・男のむさいブリーフ・・ではなく、なんと女の子のあそこ・・クリトリス剥き出し!の。「ラッキー」と思う暇はなかった。続いて突進してきたデカイ女にもろに追突された彼は、絡まりあうように転げてそこで意識を失ったからだ。
それを振り向きざまにあかんべーしながら先ほどの少年・・いや女の子は「じゃああたし部活あるから・・」とウインクして走り去っていった。
さてもがいている男が目を覚ますと・赤いブルマの股間に頭を突っ込んでいる。「ヘンターイ」ブルマの女に思い切り蹴飛ばされまたしても昏倒する男。運がいいのか悪いのか。
今日は彼にとってまさに女難の日である。
さて、ここはアメフト部部室。「あーあ遅れちゃった。キャプテンになぐられるー」。急がなっきゃ。彼女はいきなりTシャツを脱ぎ捨てた。胸は殆ど膨らんでいなく、ショートカットに焼けた肌と相まってまるで男の子だ。だがしかし・・・次の瞬間おもむろに短パンをズルリと引きおろすとそこには・・・純白のパンティどころか大き目のクリトリスがちょこんと顔を出した半開きの秘部が!周りにはまだ着替えている男子部員が何人かいる。
と、いうよりここは男子更衣室なのだ。
「ば、馬鹿。女子更衣室はとっ隣だっ。」赤くなりながらも叱り飛ばす先輩部員。
「べーだ。あたしここに入るとき、「入部した以上女扱いはしない。少なくとも部活の間はお前を男として扱う。女だから・・という甘えが少しでも見えたらマネージャーになってもらう!」って言ったのは先輩ですよねー」。と言うまもなく、さっさとプロテクトギアを装着し、戦士の姿に早代わり。見ていた他の部員たちは内心「もっとまじまじとみたかったなぁ」と思う反面、あそこを見るまで女だと判らなかったとは・・とか、「あいつのじゃなかったらもっとよかったのにな」とか勝手なことを感じながらグランドに駆け出していった。結局一番後になってしまったのはあの口うるさい副キャプテン。
「ばあーっかもん!」副長の貴様が一番遅れるとは後輩たちに示しがつかん!歯を食いしばれーっ!」あわれ副キャプテンはキャプテンに張り倒されてしまった。
「よーし今日も気合いれていくぞー!」「おー!」アメフト部の勇ましい練習が始まった。
さてここはうって変わって第一体育館。(第5まである)女子バレー部のキャプテン江川由美は悩んでいた。今度の日曜日にライバル露平館高校との練習試合を前に、部員たちの間に食中毒がおきてしまい、ベストメンバーが組めないのだ。由美は小学校からバレーを始めて以来、負けたことが一度も無い。男子チームと試合をしても勝てるとさえ思っている。
また、周囲も「赤ブルマのお由美の前には敵はない」と、全幅の信頼を彼女によせていた。しかしバレーは集団競技。最低でも6人必要だ。むろん層の厚い南武のことレギュラー以外でもよそならエース、もいくらでもいるのだ。しかし相手が露平館、となると話か゛違う。由美の人生最大のライバル多々良魔子が率いる露平館は常にインターハイ決勝でフルセットの末やっと倒してきた強豪チーム。しかもさきごろの練習試合ではサービス権を一度も奪われることなくストレート勝ちし、しかも相手チームの全員を再起不能にする、というバレーの常識では考えられないようなことをやってのけたのだ。恐るべし魔子。対する由美は・・・。
「欲しい。あの娘の跳躍力。男子に混ざっての激しい競技に耐えられる強靭な体力と精神力。あの子とあたしの二人さえいればのこりの4人は二軍レベルでも勝てるわ」
由美は、あのときの合宿所で見たアメフト部に所属する女子生徒に目をつけたのだった。バレー部の合宿所はアメフト部の合宿所と隣接していた。
夜8時。キャプテン西本剛は家に着くと父である西本博士に「これを見てみろ」と、新聞の切り抜きを見せられた。1月前の露平館対京都女学館の女子バレーの試合の記事だ。
「この多々良という女、気になる」と博士。
「おっ親父!そんな化け物のどこが・・」多々良麻子は、サトミとは別の意味で男みたいな女だ。というよりまるでアントニオ猪木にHカップ級のバストがついたようなゴリラのメスみたいな、とても18歳の少女とは思えない。
「ばか者。私は医者で科学者だぞ。それに私は母さん以外の女性に女としての魅力は感じないのだ。気になるのはこの女の人間離れしたパワーだ。ゴリラなみの体とはいえ女子高生のスパイクを受けただけで手首の骨が粉々になるとは・・・。どうだ、これはすごいことだとは思わんか?」
「いわれてみれば・・・もしかするとこの女、俺様より腕力があるかもしれない。生身の女だったとすれば異常なやつだ。あっ、そういえば親父、今度の日曜うちと露平館試合だ。」
そして、翌日、アメフト部の部室に、バレー部主将、江川が尋ねてきた。
「西本君!おたくの東サトミさん。うちで戴くわ!だいいち、公式戦に出られるかどうかも判らないのに、この素晴らしい素質をアメフト部に飼い殺しにするのは勿体無いわ。東さん。あなたはバレーをやるべきよ!」
「いやっ!あたしはアメフト部員だよ。それにブルマはくのいやだし何よりあんたみたいな大女と一緒にスポーツやるのなんてごめんよ!」
「なんなら僕が女装して行きますか?。ブルマはいてオレはサトミだって言えばばれないと思いますよ。」
一同「お前そんな趣味あったのか?」
「いや妹を思うやさしい兄の心遣いですよ」。
「江川・・・そういうわけだ。諦めてくれ」
「いいえ、諦めないわ。そう、絶対に。
どうしてもダメなら、せめて今度の郎平館との試合だけでも・・・」
「サトミ・・・。そういうわけだ。江川を助けてやってくれ」
江川主将と、西本主将は実はクラスメートなのだった。
次の放課後・・・体育館に向かう渡り廊下で男子たちが振り返る。「おい、うちのバレー部にあんなマブい娘いたっけ?」「いやー可愛いな。オレ、バレー部入ろうかな。」「馬鹿お前元々バレー部じゃないか」「あっそうだった。うちの学校結構封建的で男尊女卑ぽいけどバレー部だけは女子の天国だもんな」「そうそう男バレは女子の雑用係り」
真っ赤な、真新しいぴちぴちのブルマをはいたショートヘアの女の子。普段は短パンをはいているのか日焼けのあとがまぶしい。しかしブルマとは不思議なユニフォームだ。この少女はなんとあのサトミ、あそこを見せ付けない限り女だとわからない者がいるほどの「少年」、男女のサトミなのだ。
「あっあのー 1年C組の東と言いますけど・・・バレー部に入れてください!」
「あーっ!あんた!やっと自分の才能に気づいたのね。あんたはたった今からレギュラーよ」由美は泣き出しそうに感激した。「これで麻子に勝てる。この娘なら3日でどのポジションでも日本代表クラスになれるわ」由美はもちろん多々良麻子の怪物的パワーを不思議だとも思っていない。彼女の頭にあることは勝利の2文字だけだ。
「ワン・ツーアターック」。由美の期待通りサトミは素人とは思えないセンスを発揮、奮発した他の部員たちも絶好調だ。一方、アメフト部では・・・いつもと変わらぬハードな練習が繰り広げられていた。タックル、パス、ディフェンス、対ショットガンディフェンスetc・・・実はサトミはいつもこの脇でひたすらパントの練習をしていたのだった。キッカーというポジションは他の選手との激突の可能性が低いため本場アメリカでも女の子がどうしてもアメフトをやりたい、またはメンバー不足で女の子を入れなくてはいけないときにあてがうことの多いポジションである。サトミも実はサトルとのコンビプレーのできるレシーバー希望だったのだが、剛の判断でキッカーとされたのだった。
「東!どうしたいつもの気合がないぞ!サトミがいないとやはり寂しいか?」「いっいえそんなことないっす」でも本当はそのとおりのサトルくんだったのでした。
そしてついに運命の日曜日がやってきた。強豪校同士の試合とあって練習試合とは思えないほどの観客がぞろぞろと集まってきている。報道関係者に混じって全日本の徳川総監督と女子の河田監督、そしてなぜか野球の巨神軍監督でオリンピック全日本監督でもある国民的ヒーロー、永島監督も来ている。
さて西本の思いとは無関係に試合は始まった。幸いにも先攻は南武。由美とサトミの即席コンビの活躍でまずは10-0と絶好調。しかしふとしたミスからサービス権を奪われてしまうと、まだ他の選手のスパイクなら大丈夫だが・・ついに多々良が前衛に回ってきてしまった。そしてその強烈なアタックは・・・間違いなく由美を狙っている。しかも、はじめから中てるつもりだ。由美はバレーを始めて初めてボールに恐怖を感じた。屈辱的なできごとだった。「無敵赤ブルマのお由美」がはじめてボールから逃げたのだ。次も寸部たがわず由美に。しかし由美を突き飛ばしてこれを受け止めた者がいた。われらのサトミだ。レシーブしたとき骨が砕けたのではと思う激痛が走る。しかし何とかこれを上にクリアするとわれにかえった由美がすかさず打ち返し、サービス権を奪取した。そして南武校はタイムをとった。
「キャプテン、あのゴリ女普通じゃない!」「みんなしっかりするのよ!確かに麻子はゴリラなみだけどあたしたちと同じ女子高生よ。なにもおそれることはないわ」でも本当は狙われている自分が一番怖いのだったが幸い誰も気づいていないようだ。
「オレにまかせて!」サトミが叫ぶ。
タイムアウトの後試合が再開された。白熱した試合の中今度は多々良にサーブ権が回った。そのサーブは・・・・何と漫画みたいに観客席最前列のコンクリートを砕いてしまったのだ。騒然となる会場。しかし試合は続行され、ついにその凶弾は由美を直撃・・・寸前サトミの機転でわずかに急所ははずれたもののもんどりうって倒れてしまった由美。
そして多々良麻子は・・多々良はオッパイをゴリラのように叩いて雄叫びをあげる。恐れおののく観客たち。不幸にして外れたボールがあたって怪我をしてしまった少数のものたちは西本クリニックの看護婦やみゆきがかいがいしく手当てをしている。そして試合は続く。
「頭よ!頭!あいつは自分より高い奴と対戦したことがないから高いところからの攻撃には弱いはずよ!」言い終わるか終わらないかのうちに至近弾が炸裂して由美は転倒した。
「頭・・・」ありがとう由美さん。南武の部員は、魔この殺人スパイクを命がけでトスし、サトミと由美が2段攻撃でスパイクしたのだ。。ワン!ツー!アターック!やった!ボールは多々良麻子の顔面に命中!もんどりうって倒れた。
し、しかし・・・
「ま、負けない・・」額から血を流し、ゾンビのように起き上がってきた魔子。
だが試合の流れはすっかり南武に変わった。試合終了。整列、握手する両主将。二人の持っていたペンタントを開けてみるとそこには中学時代の由美と麻子の写真が。
「麻子。また強くなったわね。一緒にオリンピック出るって約束だよ!」
「由美こそ」ガッチリ握手する二人。
次の日、何もなかったかのようないつもの学校生活が始まる。サトミはフットボール部に戻った。そこに由美が訪ねてきた。「東さんきのうはありがとう。もう無理にバレー部に入れとはいわないけど・・・あなたのバレーセンスは最高だわ。聞くことによると、貴女の亡くなったお母様、あの伝説のアタッカー・ショーコ・ラップランドだっていうじゃないの。私はあのお方に憧れてバレーを始めたのよ。お子さんを産んでまもなく病気でなくなってしまったと聞いたけど・・・。その子があなただったのね。やはり貴方はバレーをするため生まれた女よ。とりあえず試合のときだけでも助っ人に来てくれないかしら?」「いやだよーん」「こいつー」。取っ組み合いが始まってしまった。「先輩、女って怖いですね。」「いや、そんなことは無いがこいつらは特別だ」
サトミ&由美「何かいったー」
「女はやはり怖い」
(サトミの母・翔子は、芬蘭海軍武官と、日本人の母との間に生まれたハーフで、全日本のエースアタッカーとして活躍していたが(顔は、サトミとそっくりでより背が高く、髪の色が金髪)、武官だった父のつきそいで東郷神社の例大祭に参列した際(芬蘭は、日露戦争のどさくさでロシアから独立したため、国を挙げて東郷元帥を尊敬しており、例大祭には武官が参列する慣わしになっている。)、海軍技術将校だったサトミたちの父・東七郎少尉(現・大佐)に見初められ恋に落ち、やがて結婚した。だが双子のサトル・サトミを産んでしばらくして、二人が幼稚園に上がる前に急性白血病にかかって、亡くなってしまったのだ。したがって、サトル・サトミはクォーターで、茶色かかつた髪は染めているのではなく、サトミがほかの女の子よりやや大きいのも遺伝である。また日焼けしているが、本来は透き通る白い肌なのである。)