宇宙刑事マリーシリーズ 宇宙刑事ケインVS宇宙暴走族
オニール星から帰還し、久々に妻のマリコと結合していた宇宙刑事ケインにSOS信号が。またしても妻を残して、発信源のアステロイドベルトへ急行・・・。そこで見たものは、無残に破壊された宇宙ミニパトだった。
そして・・・。
「キャー!離して!あんたたち、こんなことしてただで済むと思って!絶対宇宙刑事があんたたちを逮捕・処刑にくるわよ!」
宇宙バイクに引きずられる宇宙婦警。宇宙服は隕石に当たりボロボロで、もしバイザーが割れたら彼女は死んでしまう。
「黙れ、貴様が俺たちに切符なんて切らなければこんなことにはならなかったんだ。
アジトで股開いてくれたら許してやってもええで!」
「誰がお前たちみたいなゲスに!」
そこに駆けつけてきた宇宙刑事ケイン!
「乱暴はよせ!その子をただちに開放したら、反則切符だけで勘弁してやる。それでも逆らうなら、即決死刑だ!」
いつもは優しく、冷静な宇宙刑事ケインはなぜか不機嫌で怒りに燃えている。
なぜなら、二月ぶりの妻との愛の結合の最中に呼び出されたからだ。
次々宇宙バイクを倒すケイン。
しかし、ヘッドが、
「威勢がいいのもそこまでだ。このアマがどうなってもいいのか?やれ、ゲオン!」
ユーカは、宇宙暴走族で一番がたいのいい、ゲオンに羽交い絞めされてしまった。
「ケインさん、私に構わずこいつらを殺して!殉職が怖くて宇宙警察には勤められないわ!」
「しかし、それでは君が!」
「いいから闘って!」
ケインは、身構えた。
「イヒヒ。意外と骨のある野郎だぜ。俺様も宇宙暴走族トンカン連合のヘッド、カニゾーだ。俺と勝負しろ。勝ったらこの女を返してやるぜ」
「望むところだ!」
だが、ケインは宇宙バイクの経験が薄い。対する敵は百戦錬磨の暴走族だ。
アステロイドを抜けて木星のイオまでの難コース。しかしユーカを救うために、後に引くことは出来ない。
愛車ビャッコライナーに跨り勝負しようとしたケインは、カニゾーとのレースを繰り広げる。しかし、出だしはカニゾーに遅れをとってしまった。
そのとき突然、ビャッコライナーの通信機からマリコの声がする。
「私のパワーをあげるわ♪」
突然、ビャッコライナーが一瞬ピンクに光った。
ビャッコライナーに跨ったケインこと健一は自らに不思議な力がみなぎってきたことに気づいた。サドルを通して感じる不思議なチカラ、ぬくもりを感じた。
「おおおおおっーーーっ!この感覚は・・・?」
なんと、まるでマリコに跨っているかのような感覚に陥ったのだ。しかも、まるで自分の手足のように自在に制御できる。
普段おとなしい健一とは思えないほどの男の雄叫びを上げた健一はカニゾーを抜き去った。
しかし、カニゾーは妨害をしてきた。烈しいデットチェイス。
手下が仕掛けた罠をも飛び越えた健一は、カニゾーに勝利した。
しかし、カニゾーの手下に取り囲まれてしまった。こいつらを倒すのは難しくはない。だが多勢に無勢。
しかし
「やめろ!」
「ヘッド!」
「宇宙刑事の旦那、オレの負けだ。逮捕するなり殺すなり好きにしてくれ!」
「いや、僕のほうこそいい勝負をさせてもらったよ。婦警さんを解放し、反則金を納めてくれれば逮捕したりはしない」
「惚れたぜ旦那!」握手をかわす健一とカニゾー。
意外に素直に反則金を納めたカニゾー一味は去って行った。
そしてユーカ。
「貴方が宇宙刑事ケイン様ね♪うわさには聞いていたわ。ありがとう♪」
「ユーカちゃん、おつとめご苦労。カニゾーたちももう君に乱暴しないと約束してくれたし、反則金も払ってくれたよ。」
「ケインさん、反則金!」
「えーーーっ!」
「さっきカニゾーとチェイスしたでしょ?宇宙交通法違反よ!」
「そ、そんな・・・・」
「でもわたしを月面署まで後ろに乗せて送ってくれたらチャラにしてあげる。そしてキスして」
「で、でも僕には妻が・・・」
しかし、その瞬間キスされてしまった。
真っ赤になる健一。
「これで許してあげる。でも送ってよね。だって私の宇宙ミニバト壊されちゃったんだもの」
こうしてユーカを月に送った後帰還した健一を待っていたマリコ。何故か下着姿・・・。
「どう?さっき私ののコンバットスーツを原子分解して転送したのよ。気持ちよかったでしょ?お疲れ様♪もっと気持ちよくしてあげるわ♪」なんと、マリーのコンバットスーツは、エネルギー体としてビャッコライナーや僕を包むことが出来るというのだ。そして、そのエネルギーの源はマリコさんの不思議な愛のチカラ・・・・。
なんということだ・・・。やはり僕は未熟者、地球でお留守番していたはずの真理子さんのチカラで勝ったというのか・・・・。
真理子さんは激しく促す。
こうして緊急出動前の続きでマリコさんとの戦闘開始・・・。これじゃ二人目もすぐかな・・・・。
続く。