恐怖!昆虫軍団総攻撃!

 

グロテスター4大軍団・・・。正規軍の海軍は、細川中将らの捨て身の防戦の前に敗北し、一時地球から撤退した。超人軍団は、駒不足から作戦が一時中断していたが、地球人協力者、工藤祐之進博士が新素材を駆使した機動要塞を完成させ、近く攻撃開始を企んでいた。

 怪人軍団は、前線の指揮を執っていた地球人協力者、三浦博士の愛娘、マリコ(機械魔女ブラッデイマリー)が倒され、その修理のため三浦博士が戦線を離脱したため、軍団長ワルモナイト自らが冥王星の前線に乗り込んできた。そして、直属の凶悪怪人を送り込もうとしていた。だが・・・。

 軍団長リザードナイトがバルディバンに敗れて以来、組織的攻撃ができなくなっていた獣人軍団・・・。彼等は非人間型宇宙人のため元々知能が低く、強力なボスに本能的に従っていたのだが・・。悪いことにリザードナイトの生死が不明であることがより混乱を深めていた。彼等の中にも幹部クラスは人間と同等の知能を有する者もいる。彼等の中には、自ら新リーダーになろうとする者、リザードナイトの生死を確認してから次の手を打とうとする者、初代リーダー、キングライガーの息子で武者修行の旅に出たプリンスライガーを探し出して来ようとする者に別れ激しく争っていた。そんな中、かねて獣人軍団から独立を志していた一団があった。それは、キングビートル率いる、昆虫軍団だ。

 キングビートルは、一方的に獣人軍団からの独立を宣言し、ワルモナイトと同盟を結んだ。そして、怪人に代わって今回の地球攻撃を担当することになったのだが・・・。

 

 一方、初夏の地球、鎌倉では・・・

隼人、由香、香織、珠美、仁子が海岸でビーチバレーをして楽しんでいた。


つかの間の余暇を楽しむ5人。
「ダメよ由香ちゃん。隼人君は審判!」
隼人を審判に、由香・仁子組VS香織・珠美組の対戦だ。


「きゃは、それ!」
「行くわよ!」
 香織は赤いビキニ。由香はピンクのスカートつきワンピース。珠美はスクール水着。そして仁子は、どういうセンス川からない酷い色のビキニだった。
 

 そこに、細川博士からの緊急司令が入った。大変だ・・巨大昆虫の大群が屋敷の上空を取り囲んでいる!すぐ戻るのだ!

「了解・・」

すると、ほぼ等身大のバッタのような昆虫の大群が、鎌倉市上空に殺到し、細川邸を取り囲んでいる!

「バルディバンとバルディーナに告ぐ!我々はグロテスター最強師団・昆虫軍団だ。そして俺様は、そのリーダーのキングビートルだ!これよりわが昆虫軍団は、地球総攻撃を開始する!」

すると、バッタたちは二手に分かれ、数の多い一方は横須賀方面に向かい,軍港を襲った。


空を真っ黒く染める昆虫軍団の総攻撃!

 もう一方は・・屋敷を襲った。

「バルディ・チャージ!」隼人、由香、香織は変身して立ち向かうが・・あまりにも数が多すぎた。隼人と由香が戦っている間、香織は細川元帥夫妻と隆之、仁子、珠美を安全なところに誘導した。細川総統は日本刀を手に戦うつもりであったが制止された。実際、5匹ぐらいのバッタロイドを叩き斬っている。

「ご隠居、無茶はなさらないで」

一方、横須賀では、海軍が苦戦していた。バッタロイドは、軍艦ではなく施設やタンカーを襲った。激しい火災が発生する。修理中の艦艇にも燃え移り、大打撃が・・。

しかし駆逐艦「望」の誇る高周波対空レーザー砲はバッタロイドを次々打ち落としていく。他の同型艦も続く。「特型駆逐艦」望型は、グロテスターに対抗できる数少ない兵器であった。また、それを指揮する七海少将の闘士が、その性能を何倍にも強化していることを忘れてはならない。かつて駆逐艦「幻」は未熟な青年士官たちに運用を任されたため敵に奪われてしまうという失態を犯したことを忘れてはならない。だがあのときの青年士官たちも、1年半の間七海によって鍛え上げられ、先日の大海戦にも参加し、七海の直接率いる第2水雷戦隊からは一隻の沈没艦も出さなかったほどの実力を備えていたのだ。

一方、隼人と由香も、次々と敵を倒していく。30体のバッタロイドを撃退して、海岸に追い詰めた。そのときである。

 「ザコに倒されてしまっては俺様たちの楽しみがなくなる。丁度貴様も俺様も、女房とのタッグだ。俺様は貴様と、女房は貴様の連れと勝負だ」

 キングビートルは、そう宣言した。後ろには、良く似た姿だが角のない、そして胸にふくらみのついた♀のカブトムシ型人間がいた。

「妾はクイーンビートル。バルディーナ、いざ勝負!」

ガツン!キングビートルは、ものすごい怪力の持主で、バルディバンをぐいぐい追い込む。

クイーンビートルも女性とは思えぬ怪力で、とても由香のかなう相手ではない。

 そして最悪なことに、バルディバンはエネルギーが切れてしまったのだ。

倒れこむバルディバンの首を掻こうとするキングビートルだったが・・。

「ん?どうしたのだ、観念したのか?弱すぎるぞ・・・それでも我々グロテスターに全勝した最強戦士なのか?」

同じ頃由香も圧倒的パワー差で押し倒されていた。

 「は、隼人君・・」力を振り絞り、胸からエネルギーを発射した由香。隼人はなんとか立ち上がったが・・・。

「そうか、そうか。ガッハッハ・・・。聞いたことがあるぞ。貴様たちは交尾しないと力が出ないのだったな。よし、時間をやろう。さっさと済ませろ。おい、お前、俺たちもやるぞ」

「はい、貴方」

なんと、エネルギー切れの弱点をついて止めをさすと思いきや、2人にチャージの機会を与えたのである。

 その理由は、自らもクイーンビートルと交尾したくなったからだという。豪快さと、性欲を併せ持ったこの新たな強敵に、奇妙な友情さえ感じた隼人だったが・・・。

「さあ、これで互いに精力バツグン!改めて勝負じゃ!」

「臨むところだ!」

キングビートルの頭突きと、隼人の剣がぶつかり合う。キングビートルの体は、バルディバンの装甲を上回る強力なものだった。しかし、隼人はその意外な弱点を見切った。外骨格の節足動物であるため、装甲に必ず継目があり、中に柔らかくて脆い筋肉があるのだ。

 「そこだ、見切った!」

隼人の剣が火花を上げて突き立てられる。だが

「キャーーー」

悲鳴を上げて斃れたのは、クイーンビートルだった。

「貴方、ご無事で・・」

「おまえ、なんと無茶な・・」

由香を押さえ込み、首をねじ切ろうとしていたクイーンビートルは、夫の危機に割って入り、自らが楯となって隼人の剣をまともに受けてしまったのだ。

 中から、白い体液を漏らして痙攣するクイーンビートル。

 「しっかりしろ」

「大丈夫。わたしたちの子供たちがきっと仇をとってくれるわ」

切り裂かれた腹から、無数の卵が零れ落ち、孵化してイモムシになった。そして、イモムシたちは隼人と由香にまとわりついた。

「キャーっ!助けて隼人君・・・イモムシ嫌い!」

「うう、やばいぞ由香ちゃん、体の構造を宇宙用に切り替えろ。全ての開口部を閉じるんだ。まちがってもメットを脱ぐなよ」

だが、先にやられてしまったのは隼人だった。

「しまった!」

肩のインテークからイモムシに侵入され、肩の起動回路を食いちぎられてしまったのだ。

「うう、左腕が上らない・・・」

「隼人君・・由香ももうダメ・・・」

 

その間に

「しっかりしろお前、我々昆虫軍団の生命力は無限だ。本部で手当てしよう」

キングビートルは傷ついたクイーンビートルを庇いつつ撤退した。だが隼人と由香は、無数のイモムシにとりつかれ絶体絶命のピンチ。しかも隼人の腕が上らない。

ビーーーーーー。

そのとき、強力な光が二人を包む。取り付いていたイモムシたちはバタバタ剥がれ落ちて死んでいった。

「香織さん!」

香織が胸から発射したビームで、イモムシたちは焼け死んだ。何とか危機を脱した二人だったが・・・。

「あ、坊やたちが・・おのれ!貴方、妾たちの真の実力を見せ付けてあげる時が来たようね」

「だがお前のその体では・・・」

「いいえ妾も武人の妻。覚悟は出来ております。」

よし、行くぞ!キングビートルの角から、強力な電波が発生した。すると各方面に散らばって攻撃していたバッタロイドたちが集まってきた。ほかにいろいろな虫の亜人たちが集まる。

 「よし、我々は最終形態をとる。皆のもの覚悟はいいな」

「ブーーーン」(ザコは言葉を喋れない)

 キングビートルとクイーンビートルは再び交尾した。直後、クイーンビートルの腹が割け、巨大なイモムシが生まれ、キングビートル、クイーンビートルと全バッタボーグを食べてしまった。イモムシは、脱皮を繰返して巨大化し、五重塔に糸を吐きつけて繭を造った。そして真っ赤に光ると、中からカブトムシとクワガタの角を併せ持ち、カミキリムシの牙と触覚、蛾の翼をもつ巨大昆虫、エンペラビートルになったのだ。

 「よし、僕たちも合体だ」

隼人と由香も合体してバルディスターになった。だが・・・。

 バルディスターの運動神経をつかさどるのは、隼人の意識である。その隼人の腕が故障しているため、バルディスターも腕が使えなかったのだ。大苦戦するバルディスター。

だが、「由香だって・・由香だって戦うわ。由香が隼人君の左腕になってあげる」

エネルギー回路をつかさどる由香の意識が、左腕に力を配分した。

「おお、動くぞ・・・。よし、勝負だ」

「臨むところだ」

エンペラビートルはキングビートルの声で喋った。

沢山の昆虫の特徴を併せ持ち、蝉の超音波やカブトムシのパワー、蛾の飛翔と毒でバルディスターを苦しめる。

しかも、バルディスターと同じように、クイーンとの愛の結合を行なっている。その上、こちらは合体自在だが、彼等は部下も含め一度食べられて消化され完全に一体化しているのだ。もう後がない。だからこそ強いのだ。隼人と由香は、何とか反撃を試みた。しかし装甲はさらに100倍になっていたのだ。

 そのとき。

「隼人君由香ちゃん、巨大化しても昆虫の弱点は同じよ。そう、継目を狙うのよ。そうだわ!翼の付け根を狙うのよ。」

天才少女、仁子のアドバイスだ。

 甲虫であった巨大化前と異なり、なまじいろいろな虫が合体したのが結果的に命取りとなった。

 蛾の翼が弱点となったのだ。バルディスターは翼をもぎ取ると、その付け根に剣を突き刺してこじり、そこにコアフラッシャーを照射して、内部から焼いた。 

ガラン・・・

エンペラビートルは抜け殻になって崩れ落ち、中身は燃え尽きた。

だが・・・。

「隼人君、由香ちゃん・・」

 隼人と由香は、毒の粉を翼をもぎ取った時まともに浴びてしまったのだ。2人は改造人間であるため、致命傷にはならなかったが、逆にロボットではなく、あくまで人間であるため無事では済まなかったのだ。昏睡状態の2人を運ぶ香織・・・。

 せめて由香だけでも目覚めてくれれば、チャージできるのだが・・・。自己修復能力をもってしても、かなりの時間がかかってしまう・・・。

再改造の結果、香織は隼人に対するチャージ能力を失っていた。あそこも武器に改造してしまったからである。

そして、そのピンチに、新たな敵が出現したのだ。

どうする隼人、どうする由香・・・・。

 

続く