最強戦士バルディバン第2話・・・合体!隼人と由香
いよいよ赤橋高校の体育祭が迫ってきた。由香ちゃんは英語の授業だというのにもうブルマ姿になっている。次は練習の時間なのだ。
指名され板書するとき、大きくはないが、丸いお尻をぷるぷるさせている。長い髪もいい。野郎どもはみんなくぎづけだ。
「はい、ミス細川、よくできました」スネ夫くんの母によく似たハイミスの先生は顔をしかめながらも、ばっちり決まったスペルをほめた。
そのとき、「ちゃう、マダム細川!」といった奴がいる。(俺は婿養子になる予定なので)どっと笑いの洪水が。
「もう、畠山くんったら!」由香ちゃんも剥きに。「だって・・・。ミセス細川のほうがいいんだもん。マダムじゃおばさんみたい」更なる爆笑。
そうこうしているうちチャイムが鳴った。いよいよ次の体育は体育祭の練習だ。彼女いない奴には悪いが、アベックにとっては全校生徒にその仲を見せ付ける絶好の機会だ。これによって公認されたカップルには手出ししないのがこの学校のルールだ。なかでも、本校オリジナル競技である2人騎馬戦は、最大の見せ場となる。これは、通常の騎馬戦とちがい、男ひとりが女子一人を肩車して戦うもので、その性質上カップル以外ではちょっとまずいので、クラス単位ではなく白組・赤組単位で自由に組むことができ、クラス分けの関係で紅白に分かれてしまったカップルについてはトレードが認められる。
もちろん、僕は由香ちゃんを乗せて戦う、はずなのだが、あまりにも強すぎるため今年は白組総大将として陣地で待機となってしまった・・。
でもその間ずっと彼女のもっこりとしたぬくもりを誰にも邪魔されず感じていられるのだが・・・。今日は練習だから、思い切り暴れられるけどね。
・ ・・・・やっぱ俺たち強すぎ。由香ちゃんって小さい頃から、ブルマ姿になると性格変わる。本人いわく、スカートを穿いていないときは、お転婆してもいい、お転婆するとき穿くのがブルマだから、なんだそうだが・・・。やれやれ。
そんな感じであっという間に時間がたち、今日もまた放課後になってしまった。掃除とかをてきとーに片付け、軽く部活で汗を流して、また二人で帰るわけだが、ここのところ朝は二人三脚、帰りは肩車をせがまれてちょっと困っているんだよね、実際。もうなれちゃったから恥ずかしくはないけど。
さて、大きなお馬にまたがった(つもり)のお姫様、すっかり女武者きどり。「キャハ、もっと早く早く!パカパカ走れ〜♪」これでも成績学年トップむなんだよー。
大仏さまも見えてきた。家はもうすぐだ。由香ちゃん、最近ちょっと太ったかな?
・ ・・・・?何・・・・・・!僕たちは信じられないものを見てしまった。大仏様の目が光ったように見えたのだ。
「ただの夕焼けが光の屈折によってそう見えただけ」そう信じることにしてとりあえずは帰った。そして博士に報告したが、やはり気のせいだといわれてしまい、隆之さんにいたっては、ならば観光のため本当に電飾しようぜとか言ってるし・・・。まあ、疲れたから寝ることにした。
・ ・ズシーン・ズシーン!
不気味な音で僕は眼を覚ました。そういえばビル工事がやっていたはずだが、ちょつと気になる。由香ちゃんはすやすやと眠っている。
僕は昼間の大仏のことも気になり、ちょつと窓から脱出して外の様子を見ることにした。そこで僕が見たものは、横須賀方面へ歩いていく大仏様だった!
「こ、これは!」一大事だ。しかし僕は別の驚きで振り返った。いきなり暗闇でけつをつねられたのだ。
「由香を置いていくなんてずるいわ!」見ると由香ちゃんはブルマに体操着、なぎなたの胴とはちまきで完全武装し、右手になぎなた、左手に懐中電灯をもっている。
どうやら、この戦うお姫様はこのかっこうでなぞと戦うつもりらしい・・・。
「由香ちゃん、見たか?大仏が!」「うん、どこいくのかしら?」「お、おぃ・・・。」(能天気な)
「とにかく近づいて確かめよう。変身するぞ!」「ええ」「バルディ・チャージ!」僕たちは変身した。由香ちゃんが用意したへんてこな武装は役にたたなかった。
暗闇の中を僕たちは音もなく高速で走り、大仏に追いついた。浜から横須賀の海軍基地を狙っているらしい。大仏はグロテスターに改造されたのにちがいない。
「行くぞ!」まず僕たちはバルディシューターをお見舞いした。アベック撃ち(二人のビームを収束すると2倍ではなく10倍の威力になる)で敵の関節を狙ったが、なんともない。足に剣をつきたててもけり入れてもびくともしない逆に大仏は目を赤く光らせ、眉間のほくろから怪光線を発し両手を振り上げ襲い掛かってきた。
「不覚」俺は不覚にもその大きな手で摘み上げられ、砂浜にたたきつけられてしまった。バルディーナもつかまってしまい、今にも握りつぶされそうだ。これではまずい。僕は全エネルギーを集中してジャンプして敵の眉間に剣をつきたてた。するとそこは弱点だったらしく、一瞬動きが止まり、そこからはメカが露出した。やはり、大仏はグロテスターに改造されていたのだ。僕達二人はそのまままっさかさまに浜へ落ちた。
僕は動けなくなった。バルディーナはやっとのことで僕のほうへ這って近づこうとしている。献身的にも、エネルギーチャージしてくれるというのだろうか。だが、ついに大仏は海へ入ってしまった。この早さだと15分後には横須賀があぶない!
僕達はやっと合流できた。二人ともダメージが大きく、エネルギーはほとんど残っていない。すぐにチャージする必要があった。
とくに僕は自力では合体装置を起動することもできない。バルディーナの由香ちゃんは大胆にも手でそこをこじ開けると、僕のそれを摘み上げて引き出した。そのぬくもり(肌のぬくもりではなく、手のひらからもある程度のエネルギーを出すことが出来る)でようやく起動した装置を、みずから広げた自分の装置に接続して腰を振った。(いつ覚えたのだろう?変身前にセックスしたのはあのときの一度きりなのに)すると迸るエネルギーが二人を包み、僕は完全復活した!「ありがとう!」「いいえ、それより早くおいかけなくちゃ!」
ぼくたちは急いで大仏を追い、再び攻撃開始!しかし、全く歯が立たない。またしても先ほどの二の舞だ。「畜生!俺たちにももっと大きな力があれば!」「二人の力をあわせてもなどうしょうにもないの・・・・?、あ!」
バルディーナは突然立ち上がるといきなり僕に向けてバリアーを発射した。よくみるとヘルメットの眉間のランプが点滅している。バリアーに包まれた僕は何がなんだかわからなくなった。そして、彼女もまたバリアーのなかに入ってきた。
「もう一度抱いて!早く、早く!わたしの中に入ってきて!早く!」ランプの点滅も激しい。
「・・・・。」言われるがままに再びクロスした僕たちだが、こんどは様子が少し違う。エネルギーチャージのときと違い、周りのバリヤーに締め付けられ全身が解けるような感覚。いや、本当に融けている!僕の体はドロドロに溶けて由香ちゃんの体の中に、いや、彼女の体も融けている。 そして、一瞬気を失った僕が気がついたとき(ずいぶん長い時間のようだったが、実際には3分ぐらいだったことを後で知った)、僕の、いや正確には僕たちの体は劇的な変貌を遂げた。体がふらつく。視線が高い。僕達は、融合合体して巨大ロボ型サイボーグ、バルディスターになったのだ。由香ちゃんの意思が直接脳に話し掛けてくる。「体の制御はあたしがするから、戦闘に専念して!」
よし、やってやる!まずは腕のグレネードランチャーからとりもち弾を発射して大仏の動きを封じ、追いついたところで殴り合いだ。これで体の大きさは五分。しかも合体しているので弱点のエネルギー切れも心配なし。さっきまでの仕返しとばかり、大仏をおいつめていく。そろそろ決めるか!
そのとき「だめ!ここではだめよ」由香ちゃんの制止が。ここで爆発させたら環境に影響が出るということらしい。よし!ならばこうだ!
バルディバンと同じく剣を抜くと、まず敵の両腕を切断した。そして、羽交い絞めにすると足と背中のバーニアを全開にして空高く跳び、沖のほうで離すと落下する勢いもつけて両断!あまりにもの切れ味に爆発も起こさず、大仏は沈んでいった。折から、雷雨が降り始めていた。
次の日、大仏が無くなったことが話題になった。不自然な点もあったが、細川一族の報道管制で落雷で焼失(本物は木と銅で出来ている)したことにし、細川総統の浄財により再建することになった。
次の日、ぼくたちは全身が痛くて学校を休んだ。そして、午後になるまで熟睡したのだった。学校のみんなは、騎馬戦の練習ではしゃぎすぎたと思っている(それも事実だが)夏の夜の怪奇は、二人だけの秘密となった。
第2話完