88話 バルディバン敗北・・・最凶の女戦士・ワルディーナ登場(後編)

 

 隼人の姉・麻理子が処刑される、という情報を得て現場に急行したバルディバンこと隼人。だが、それは彼を人生最大の屈辱と危機に陥れた罠だったのだ。

 なんと、あの悪の華・ニジーナが、自らをバルディーナの図面により改造し、悪のバルディーナである『ワルディーナ』となって襲い掛かっていたのである。

彼女は、バルディバン・バルディーナのメカニズムと隼人のこれまでの戦いを徹底的に分析し、恐るべき逆レイプにも等しい悪夢の合体で彼の肉体を乗っ取り、悪の巨大サイボーグ・ワルディスターとなり、由香、リバーストン公爵、チャーミーらを乗せた戦艦を襲う。目的はチャーミーを捕らえてムーリンに献上することと、細川博士の抹殺だった。そして、生存の疑いのあるエドワルド王子の安否確認も兼ねていた。

「キャー!お父様助けて・・・」

「大丈夫だよチャーミー」父にすがりおびえるチャーミー。

 

そんなとき、無謀にも由香はバルディーナに変身し、ワルディスターに立ち向かう・・。

しかし、彼女には勝算があった。

 

「開けなさい!」バルディーナは胸から合体誘導光線を放射した。

ワルディスターの中心核に隙間ができた。

 その隙間に手をかけ、入り込もうとするバルディーナ。

そのコアは、ニジーナの宇宙艇アンモナイザーが変化したものだった。

 ニジーナ=ワルディーナでは、単独でバルディバン=隼人と結合して巨大化するエネルギーがない。そのため、アンモナイザーの遠心分離器で増幅していたのだ。

 触手や、クリトリスに浮かぶニジーナの顔。

異物を取り込もうとする習性を逆に利用し、遂に由香はワルディスターの中心核への侵入に成功した。

 そこでは全エネルギーを吸収され干からびている隼人と、馬乗りになって吸収するワルディーナの姿が。

もちろん、これには実態はない。実体は合体巨大化してワルディスターになっているからだ。だが、この虚像がやがて実体化して分離する仕組みになっていた。

だが、ワルディーナは分離するつもりはさらさらないらしい。この巨大な力でチャーミーを捕え、そのまま地球に再び乗り込むつもりなのすもしれない。

 

「隼人君から離れなさい!」

「おまえは・・・!どうしてここに?」

「これはわたしの体よ!返してもらうわ」

「笑止!」

バルディーナとワルディーナは、激しく戦う。

その間、コントロールの乱れたワルディスターは少しずつ溶解しながら動きが止まる。

「博士、チャンスだわ。わたしも・・・」

「いや、待ちたまえ。由香を信じよう」

香織は博士に引き止められた。

 

由香は、激しくニジーナと戦う。

 「隼人君はわたしのものよ。返して!」

「そうはいかないわ。彼はもう私のモノよ」

「そんなことない、わたしのものよ」

「フフフ、じゃあなぜわたしと合体できたの?合体できたということは、もうわたしのものよ。あなたになんか返さないわ」

「・・・・でも・・・わたしは・・わたしは彼とだけ、錠前と鍵のように二人一組で改造されたのに・・何故貴女が・・・」

由香は、この信じられない現実にひるんでしまった。

 自慢の柔肌を一度は切り刻んでまで愛する隼人に合わせて自らの体も適合させるべく改造を受け、機械を埋め込んだというのに・・・。

「そんな・・・わたし以外の女の人となら、拒絶反応がおきるはずだわ・・・」

 

「フフフ。冥土の土産に教えてあげるわ。その前に。

私は、あんたよりずっとスタイルもよく、美しく、強く、賢い女のはずだった。もちろん、あの香織よりもね。でもわたしはあなたたちにどうしても勝てなかった。それにわたしが知恵を授けたグロテスター怪人軍団も、理論上勝てるはずなのに負け続けた。

 私は考えたわ。結論は、バルデイバンこと隼人君はやはり宇宙最強の戦士であること、その彼を自在に操ることが出来れば、最強の力を手にすることが出来るということ。そしてその女こそ、あなただったということをね。

 そこで、わたしか貴女と同じ構造に改造されれば、絶対うまくいくと思ったわ。

わたしだつて自慢のこの体を切り刻まれたくはなかった。でもわたしは手に入れたのよ、この体を。」

「でも、どうして・・。どうして私の隼人君と・・・」

「ハハハー・・・。ひひひ。まだわからないの?このバルディニウム合金はあなたのものなのよ。」

「どういうことなの?」

「あなたたちが、スペースアシュラと戦ったときを覚えている?スペースアシュラは6本の腕であなたを羽交い絞めにし、隼人君は貴女の腕ごとアシュラを切りつけて貴女の胴体を救い出し、倒したわね。そのときの腕を頂戴したのよ。

バルディニウム合金は人間の細胞と融合して増殖する生体金属・・・。

これを使ったから、この前仕立てた刺客のニセモノとはちがうわ。

 それに万が一に備えて、アンモナイザーの生体エネルギー増幅装置も取り込むようプログラムして大正解。わたしってやっぱり天才ね」

「それだけじゃない。私は起動するとき、ワルモナイト様のエネルギーを注入してもらったのよ。」

「言いたいことはそれだけ?」

「どうしたのよ、急に開き直って・・・」

「ふふふ。おほほ・・・」

「狂ったの貴女?」

「狂ってなんかないわ。貴女は私には絶対に勝てない。

貴女は強くて美しくて、そして頭もいいわ。でも、それがゆえに私には絶対勝てない。」

「生意気な!」由香を突き飛ばそうとするニジーナ。だが、一瞬由香の体が発光した。

 その光を浴びたニジーナは苦しむ。

「ああ、その光は・・・」

 そして、由香は隼人を抱き起こす。

「隼人君、もう大丈夫よ」

「由香ちゃん・・・」

「ニジーナ!由香ちゃんの言うとおり、貴様は僕たちには勝てないし、もう割り込めない。」

「どうしてよ!貴方わたしじゃ満足できないの?2番じゃだめなの?」

2番だと?笑わせるな。順番なんてない。僕たちは二人で一つの命。互いがオンリーワンなんだ。お前は姿は美しいが、心は醜い。僕たちの合体は魂の合体。互いの力を利用しようというものではない。それがわからなかったのが貴様の敗因だ。

由香ちゃん、行くぞ」

「ええ」

二人は強く抱き合った。すると・・・

「うわーーーっ助けて・・・。はじき出される・・」

二人は合体し、アンモナイザーとニジーナははじき出された。

「逃がすものか!」

バルディスターは、アンモナイザーに切りつけた。

しかし、斬れたのは足だけだった。全ての足を失い戦闘力を失うアンモナイザー。

「俺は丸腰の女は斬れない。今日だけは見逃してやる。ワルモナイトに伝えろ。僕たちの間には、もう

何人といえども割り込めない、と。そして地球侵略を止め、ロイヤル星の王妃と貴族たちを解放しろとな!」

「おぼえていなさいよ二人とも!

由香、貴女は次にあったとき必ず殺してあげるわ。隼人君、貴方は今度こそ私の性奴隷にしてあげるわ。覚悟することね!」

アンモナイザーはワープして逃げ去った。

 そして帰還した二人。

「よく無事で!」

「僕たちはもう負けません。」

「絶対に・・・」

 「よかった、よかった・・」

「よくないわ。隼人君、お仕置きよ。部屋に来て」

由香はやはりまだ怒ってる。

 

そして由香の部屋。

「隼人君、罰として私をこれからずーーーつと、由香がいいって言うまで抱いて」

「ゆ、由香ちゃん・・・」

 二人は、その後24時間に渡って生身での結合を続けたという。

 

「チャーミー、見ちゃダメよ」

「お、お姉さま・・・・」

 

 その間にも、戦艦リバーストンは敵の本拠地に迫っていった。

そしてリバーストン夫人と本物の麻理子の安否や如何に?

 

続く。