第87話 バルディバン敗北・・・!最凶の女戦士・ワルディーナ登場(前編)
時は後天智時代・・・。地球はアンドロメダ星雲からの侵略者グロテスターの侵略に晒された。しかし、かねてから細川博士が外惑星探査用サイボーグとして開発していたバルディバンとバルディーナ、それに外宇宙のすぐれた技術を短期間で吸収し急速に整えられた地球防衛軍の活躍で、グロテスターを地球から追い出し、さらに太陽系侵略拠点の冥王星をも奪い返した地球。今なお、怪人や工作員の小規模な破壊活動が続いているものの、バルデイバンや地球防衛軍正規軍の手を借りるまでもなく、日本ではバルディレンジャーが、独逸ではアーデルブルク博士一家が、アメリカではテリー・ハンセン大統領自らが、そして中国では、飛行機に変形する力を身につけた可変鳥人拳の李雅瑞師がこれらを撃退していた。また、日本では女学生たちが薙刀の鍛錬を始め、敵に備えていた。
そしてバルディバンこと隼人とバルディーナこと由香は、侵略の根本を止めようと、勇躍グロテスターに乗り込んだが、そこで知ったのは驚愕の事実だった。当初、単なる幹部の一人に過ぎないと思われていた怪人軍団長ワルモナイト・・・髑髏のサイボーグこそが、諸悪の根源であり、彼の狙いは、グロテスター本星の王家、グレートロイヤル家の根絶やしと、改造怪人による宇宙支配であり、地球侵略はその野望達成のためロイヤル星主力を外宇宙へ向けさせる手段に過ぎなかったのだ。
事実を知った二人は、ワルモナイトこそが地球・ロイヤル星の共通の敵と認識し、途中で出会ったロイヤル星の王族、チャーミー姫と合流してロイヤル星に乗り込んだが、すでにワルモナイトによって皇帝と皇太子は殺害され、皇后とその妹で、チャーミー姫の母であるリバーストン侯爵夫人、それに隼人の実の姉で、わけあって第二王子・エドワルド黒太子の恋人となったマリコは連れ去られ、王城は廃墟になっていた。
さらに、エドワルド太子をも、その毒牙にかけようとした怪人軍団だったが、太子と似た容姿のリョナサン中尉の尊い犠牲により、なんとか太子は助かった。
太子討伐軍の司令官は、なんとチャーミーの父、リバーストン公爵だった。
リバーストン公爵は皇帝の弟で、妻は皇后の妹である。つまり、チャーミー姫と太子は、父方でも母方でも従兄妹になっている。そして、ワルモナイトの傀儡として皇帝を僭称しているムーリン王子も、公爵の弟であった。
公爵は、チャーミーの願いを聞き入れ、リョナサン中尉の遺骸を、太子ものとしてムーリンへ届け、隼人と太子がその際、ムーリンとワルモナイトを倒す計画を立て、太子はリョナサンと入れ替わり一般兵士の服装をしていたのだ。
グロテスター最名門リバーストン家の戦艦とあり、なんの妨害も受けることなくワルモナイトとムーリンの支配するワルモパレスに向かう。
ところが、ある小惑星に差し掛かったとき、突如円盤の攻撃を受けた。
もちろん、円盤ごときにやられる戦艦リバーストンではない。あっという間に撃退し、そのうち甲板に墜落した1機を捕らえたところ、乗員は大変なことを口走った。
「エドワルド太子をたぶらかし、ムーリン皇帝に逆らわせた辺境の蛮族地球人の奴隷女、ブラデイ=マリーを小惑星で処刑する」というものだった。
いきり立つ隼人と太子。
「姉さん!」「マリー!」飛び出そうとする二人。
しかし、リバーストン公爵は、太子を引きとめた。
「若。お気持は察しますが、これは若が生きているかもしれないと睨んだ敵の罠に違いありませぬぞ。ここで正体を証し飛び込んだら、死をもって尽くしたリョナサンの忠節を無駄にすることになりますぞ。ここは、隼人殿に任せて堪えてくだされ」
「うう・・・叔父上・・・」
「姉さん・・・」姉、マリコのことになると見境がつかなくなる傾向がある隼人は、バルディバンに変身し、一直線に小惑星に降り立った。
そこで目にしたものは・・・。
「姉さん!今、今助けるぞ・・・」十字架に貼り付けられたマリコが、今にも兵士たちに撃ち抜かれようとしていた。
隼人は、兵士をあっという間に全滅させて、マリコを十字架から下ろした。
「姉さん・・・もう大丈夫だよ。僕と一緒に、地球に帰ろう・・・」
「隼人・・・。ありがとう。でも、その前に私を抱いて・・・」
「?」戸惑う隼人。相手は実の姉である。しかし、おそらくここに至るまでの間に敵に激しい性的拷問を受けて、淫乱になってしまったのであろうか、と思った。しかし、やはり姉であるマリコを抱くことは出来ない。それに今は、すぐに連れ帰って手当てしたいと思っている。しかしその一方で、本来由香にしか反応しないはずの彼の本体は、激しく感度を上げていた。
「さあ、何をぐずぐずしているの、隼人・・・」
「う、うう・・・」
隼人は思わずマリコを抱き寄せた。だが・・・・
「お前は姉さんじゃない!」
「フフ、よくわかったわね・・・。」
「貴様はニジーナ!」
なんと、マリコはニジーナが化けていた偽者だった。
しかし、確かに間違いなく、隼人はマリコの臭い、ぬくもりを感じ取った。
「いいことを教えてあげるわ。このカツラは、本物のマリコを丸坊主にして作った本物の髪なのよ」
「お、おのれニジーナ・・・許さないぞ!」
隼人は、由香のように黒髪ストレートロングの女性が好みのタイプであった。だが、それは元々、マリコがそうであったからなのだ。かつて怪人に改造されていたときですら大切にしていたマリコの黒髪が、無残に刈り取られて、ニジーナのカツラにされたことを知った隼人の怒りは頂点に達した。
だが・・・。
「あら、貴方は女を殺せるの?」
「う・・・・っ」
実は、隼人は由香の影響でフェミニストであった。今までも女怪人には苦戦したり、香織や由香に任せてきたところがあった。
それは小学生のときに遡る。乱暴者の鈍子という女がおり、これを男のワル同様、懲らしめようとした隼人を、由香が制した。「隼人君、鈍子ちゃんは女の子よ。女の子を殴る隼人君は嫌いよ」
結局鈍子は由香によって改心したが、隼人は以来、生身の女性は殴れなくなってしまったのだ。
戦いの中でも隼人が倒したのはアイアンレディだけで、これすら手出しできず、相手の無謀な突進を無意識に反撃して倒したのだった。それ以外の女戦士は、全て由香または香織が倒している(ただし、人外のロボットは別)
「オホホホ・・・やっぱり思った通りね。アタシは、あんたたちの今までの戦いぶりを徹底的に研究して、あんたを絶対にやっつける自身を持っているのよ。そして・・。そのために、アタシはこの体を手に入れたのよ・・・!」
「う、その姿は・・・!」
なんと、ニジーナは、バルディチャージと叫んだ。すると・・・
その姿は、黒いバルディーナとなったのだ。
「フフフ。『ワルディーナ』とでも呼んでもらおうかしら・・。さあ隼人君、アタシと仲良くしましょう♪貴方と合体するためにアタシはこの体を手に入れたのよ。さあ、アタシを抱いて」
「ふざけるなバケモノ!」
「優しくしてあげれはつけあがって・・・!これでもくらいな!」
ワルディーナは、胸からビームを照射した。これを浴びた隼人は、機能が半減してしまった。
抵抗できない隼人をさらに踏みつけ、蹴飛ばし、締め上げるワルディーナ。
「さて、もうこのぐらいで勘弁してあげようかしら。それには・・・アタシを抱くのよ!」
「い、嫌だ・・誰がお前なんかを・・・」
「素直じゃないのね。ココはこんなに大きくなっているのに・・・」
ワルディーナは、隼人の合体装置をしごきだした。最初に合体誘導光線を浴びたとき、作動してしまったのだ。
「さあ、アタシの中に入って来るんだよ坊や!」
「嫌だ・・僕には・・・」
「そう、そうだったわね。あんたには可愛い由香ちゃんがいるものね・・・。さすがのアタシもあの子にはたしかに敵わないかもね。
でもね・・・。たしかにあの子は女のアタシからみても宇宙一可愛いわ。でも1番じゃなきゃダメなの?2番じゃだめ?このアタシだって、宇宙で2番目ぐらいに美人だっていう自信はあるのよ。」
「ううっ・・・やめろ・・・やめてくれ・・・・」
「こうなったら最後の手段ね」
ワルディーナは、隼人の顔に小便をかけた。この液体には彼のメカを狂わせ、彼女との強制合体をさせる作用があった。
そしてついに・・・馬乗りにされた隼人はワルディーナに逆レイプされた。
「馬鹿な・・・。そんなことをしても拒絶反応やエネルギー不足で自爆するだけだぞ・・・」
そう、試作のバルディバンとバルデイーナ(プロティーナ、香織のこと)、それに隼人とニセバルディーナは、拒絶反応とエネルギー不足により、合体に失敗しているのだ。
「それは百も承知よ。それを補うために、アタシにはこれがあるわ」
ニジーナ専用の禍々しい宇宙艇アンモナイザーの触手が、絡み合う二人に巻き付き、内部に取り込んだ。すると・・・
二人とアンモナイザーは合体し、黒いバルディスターになったのだ。そして・・・なんと、戦艦リバーストンを襲ったのだ。
「イヒヒ・・・やったわ。アタシは遂に宇宙最強の体を手に入れたわ。バルディニウム合金で肉体を強化し、宇宙最強の男と合体し、メカと男の体を手に入れることにより、生身の女では得ることができなかった究極の力を・・・。アハハ」
反撃できないリバーストン。
絶体絶命・・・。
そのときである。
「わたしが、わたしが隼人君を取り戻して見せるわ!」
「由香、危険だ・・・」
「叔父様は黙っていて!」由香らしくもなく興奮して怒りるった様子に回りは驚くが、由香は宇宙空間にその身を躍らせ、10倍以上あるワルディスターに単身立ち向かう・・・誰の目にも無謀だ・・・。
絶体絶命の由香、そして戦艦リバーストン・・・。
運命や如何に?(後編へ続く)