108話 エピローグ

 

隼人と由香の、グロムウエルとの戦いは終わった。

二人は結婚したが、その前に一男一女の子を設けていた。

 

帰還した二人は歌川校長から卒業証書を受け取ると、直ちに盛大な結婚式をあげた。

 

そして、休むまもなく再び宇宙に旅立った。

まず、グレートロイヤル星では隼人の姉、麻理子がエドワルド太子と結婚し、エドワルド2世とマリー后となり、その即位式に列席した。

 

続いて、エメロード星でもいずみがエスメラルダ7世として女王に即位し、プラドを婿に迎えた。その即位式、結婚式にも列席した。

 

 その頃、グレートロイヤル星での出来事をいくつか挙げよう。大臣になったムーリン王子の指揮下、復興にいそしんでいたが、その中で、オアシス星でのある出来事である。

 エドワルド2世の影武者として非業の最期を遂げたものの、最終決戦において由香の愛の奇跡によって蘇ったリョナサン。彼をエドワルド2世に召しだされた。

「リョナサンよ。余がこうして即位し、グロムウエルを滅ぼすことが出来たのも、すべてそちの忠義による。そこで、そのほうに男爵の爵位を授け将軍に取り立てようと思う。おって領地のあてがいがあるであろう」

「陛下。せっかくの仰せでありますが、私に領主は務まりませぬ。」

「しかしそちは余の恩人である」

「であれば、この私めをゼゲット爺さんの後任のオアシス管理人に任じてください」

「たしかにあの年寄りではもう管理は無理と思っていた。よし、そのほうを孫娘のフララの婿とし、オアシスの管理人に任じる。」

「ありがたき幸せ・・・・」

 こうしてリョナサンはフララと結婚し、末永くオアシスの管理人を勤めた。

 

また、ある惑星では復興の汽笛が響く。濁流に呑まれ死んだと思われていたフロンテは生きていた。だが記憶を失い、1機関士として鉄路の運行にいそしんでいた。

 

細川博士は、地球帰還後直ちに香織と結婚し、隼人を養子にして、同時に隼人と由香を入籍させるとともに、エリナを母親から引き取った。やがて二人の間にもさやかという娘が生まれた。形式上は、博士の養子になった隼人に由香が嫁に行く、という形をとったのだ。由香からみると、実の叔父であり、義父でもある。
 のちに夫婦は、隼人と由香が宇宙に旅立つに先立ち、自らの肉体を放棄し、宇宙開拓本部のホストコンピューターに組み込まれ、2人を地球から支援することになった。その頃までには2人の娘もそれぞれ嫁ぎ、家を去っていた。

 由香の兄、隆之は、祖父・隆斎が124歳で大往生したのち、6代総統(4代総統でもある)の岩原義輝から総統の座を受け継ぐ。時を同じくして、従兄である義仁親王が即位し、後天智天皇となった。(母である皇太后は、細川博士の姉)
 隼人と由香より少し遅れて皇族の紘子女王と結婚し、1人息子の隆嗣を儲けた。同い年の隼人と由香の次女・愛子と結婚したくさんの子を儲けることになる。また、のちに父である隆之の跡を継いで新日本帝國第8代総統になる。以後、総統は原則として細川家から世襲し、細川家当主が幼少または病弱のときのみ、時の首相または陸海空軍総司令官が総統を務めることになった。
 また、バテレンボーグの陰謀で偶然性交してしまったピンクとレッドも、元々レッドがピンクに好意を持っていたこともあり、結ばれた。が、2人ともバカなので2浪してやっと進学した。ブラック(遠藤)と仁子も結婚し、2人とも土星開発のための学者になり、タイタンに移住した。
 そして段田は姿を消したが、きっとどこかで力強く生きているだろうと、皆が思っていた。そして彼もまた、のちに数奇な運命に再び巻き込まれることになる。

 

 

さて、話は隼人と由香に。

グロムウエルとの戦いの最中、長女の恵が、その直後受精した長男の光太郎が地球帰還後すぐに生まれた。

 ひきつづき、地球に落ち着いてから次女の愛子が生まれた。

愛子が1歳半になり乳離れしたのを機に、隼人と由香は実験のため衛星軌道上で受精〜出産までを行い、サイボーグボディの速成で、わずか4ヶ月で双子の男女を産み、宇宙空間に産声をとどろかせた。新たな二人の機能の可能性、希望を込めて、姉を「希」のぞみ、弟を「望」のぞむ、と命名した。帰り道月で三男の大三郎を産んだのち、由香は育児のため地球に帰り、隼人はケンタウロス探索隊の隊長となり、探索の旅に出た。パワー半減のデチューン改造を施し、代わりに改良した生命維持装置を組み込んだ。そして5年後に無事帰還した。

そのため、第7子の4女、恵美は大三郎と5歳間隔が開いている。ついで、将来細川道場を継承することになる4男の剣四郎が産まれた。ここまでの子どもが生まれた時点で、隼人と由香は再び戦いの渦に巻き込まれるが、幸いなことに対グロテスター戦ほどには拡大せず、その後も男女二人ずつ子を産んだ二人は、65歳をもって兄や子どもたち、孫たちに別れを告げ、本当に銀河の彼方へと旅立って行った。なお、この戦いは火星独立戦争であり、のちほど別の作品として描く予定である。

恵、光太郎、希、望、大三郎も戦いに巻き込まれ、活躍するのだ。

なお、愛子は従兄(隆之の子)、隆嗣と、恵美はなんとムーリンとチャーミーの子、チャーリーと結ばれることになるのだ。

 途中ケンタウロス星を経由し、とりあえずの最終目的地を若く新しい星が多いおうし座の昴と定めた二人は、バルディスターに変形し、とおい宇宙へと旅立っていったのだった。

そしてついに二人は、宇宙の楽園を見つけ、そこに根を下ろし、子を産み育て、地球からも人類を呼び寄せて人類のタネを全宇宙に広げることに成功したのであった。

そしてその後も、二人は星から星へと、愛のタネをまき続けているのである。

隼人と由香よ、永遠に・・・。