キグナス大戦 6話 「大決戦!宇宙刑事マリーVSヲーキー将軍」
十字架に張り付けられ、まさに処刑されようとしているモチーナ。すっかり観念して目を閉じている
。
幼い頃から、万が一の時には姫を守る最後の戦士として、それでもだめなら影武者として身代わりになるよう、両親に叩き込まれてきた。それが彼女の誇りでもあった。
そこに、「待って!」と天から舞い降りたキリカ姫。
その姿は、神に等しく、居合わせた者全てが一瞬動きを止めてしまった。
「おお、これはこれはキリカ姫様。さあ、このわたしめとともにカークランド星へ」
満面の笑みをたたえるヲーキー将軍。
「わかったわ。まずモチーナを離して」
「それは出来ませんな。こいつは高く売れるものですから。ブヒブヒ・・・」
「可愛そうな人・・・・」
「黙って聞いておれば・・・・。貴様はわが妻、偉大なるカークランド星女帝マキシマの生餌になるのだ。生きてさえいればいいのだから、その澄ました顔をジャガイモみたいにしてくれるわい、ブヒブヒ・・・」
「このブタ野郎!汚い手でキリカに触るな!」挑みかかるサエッタ。
「誰かと思えばあのときのガキか・・・。まずはお前から殺してやる。ものども、かかれ!」
が、そのとき・・・。
「ハーイ♪そこまでよブタさん♪ このマリー様がお相手よ♪」
襲い掛かってきた敵兵を、一瞬にして蹴散らすマリコだったが・・・・。
「ブヒ、綺麗なおねえちゃん・・・。ブヒブヒ・・・」
「キャー!」
マリコ目掛けて突進してきたヲーキー将軍。
必死に抵抗するも、やはり将軍だけあり、雑魚とはちがう。ものすごい怪力だ。
尻をわしづかみにし、抱きついてくるヲーキー将軍・・・・。
密着され転結のポーズもとれない・・・。
大ピンチだ。
一方、サエッタはキリカ姫を守って防戦一方。追い詰められる三人・・・。
そのとき、空から駆けつけたアキーシャが、モチーナの戒めを解いた。
「モチーナ、待たせたわね♪」
「ありがとうは先だわ!」
モチーナは、傍らにあった石を拾い上げ、マリコを犯そうとしていたヲーキー将軍目掛けて投げつけた。女とは思えない、見事なフォーム・・・・。
見事命中、もんどりうって倒れる将軍・・・・。
「見事だぞわが娘よ!」折りしも、アキーシャに誘導され、郷士たちを引き連れていたクラーク将軍が到着した。
将軍が目にした愛娘のその美しさ、責任感、戦力はともに父の期待を大きく超えるものであった。将軍は、投石部隊の指揮官でもあった。その父親譲りの見事な投石だった。まさに感無量。
モチーナも年頃の女の子、一時は戦死の噂だった父の胸に飛び込み、泣きたかったに違いない。だが、
「クラーク将軍!姫を救出するため戦いなさい!」と、姫の側近としての立場から気丈にも命令するのであった。
「頼もしくなったな・・・・我が娘よ・・・。」髭面に涙を抑えるのはかえって将軍のほうであった。
そして・・・。
「今度はわたしの番ね♪転結!」
この一瞬を狙っていたマリコはマリーに転結した。
敵をなぎ倒す宇宙刑事マリー!
また、郷士とはいえ正規の将軍に率いられた援軍は、雑魚たちを圧倒する。
その間に、モチーナ、アキーシャ、サエッタは姫を救い出した。
「ブヒブヒ・・・・綺麗なおねえちゃんが鉄の塊になってしまった・・・」
「体は金属でも、ちゃんと女の形してるわよ。ほら、あなたの大好きなモリマンよ。どう?」
マリーは将軍を組み伏せ、その顔を股に挟み込んでしまった身動き取れない将軍。しかし、将軍は唯一自由な舌を伸ばし嘗め回してきた。
「エッチね・・・・。そんなことすると首の骨を折るわよ!」
「ひえ〜」悲鳴を上げた将軍に、さらに締め付けるマリー。
「カークランド星のヲーキー将軍!逮捕するわ。余罪ことごとく吟味の上、死刑もしくは終身禁固になると思うわ♪」
こうしてヲーキー将軍らの侵略は宇宙刑事マリーの活躍で阻止された、かに見えた。
しかし・・・。
「キャー」
姫、モチーナ、アキーシャ、サエッタらの悲鳴。
「イヒヒ。ざまみろブタ。宇宙刑事のおばはんと心中しろ。
姫はこのボクが確保した。おまけにカワイコちゃんもろともな!
そして・・・。ブタ、貴様の代わりにこのボクがマキシマ様の寵愛をうけるんだ!姫の肉を食って永遠の命と若さを得るマキシマ様とボクが宇宙の支配者になるんだもんね!」
「う、貴様はエロイカ・・・・!」
しかし一番驚いたのは、一緒にいたユビーノだった。
「エロイカ様?」
「お前のようなブスは用済みだ。ブタやおばさんと一緒に死ね!」
「そんな・・・。エロイカ様、ひどい!わたしのこと好きって言ったのに!エッチだってしたのに!」
「何とでも言え小便娘!」
ユビーノを突き飛ばすエロイカは、イカ型巨大ロボで姫たちを捕らえ、脱出しようとした。
新たな危機に、どうするマリー!
続く。