メガボウラー激闘編 21話 嵐の新学期

 突如勃興したアラブの新興国マリオネスタンの台頭により米英を巻き込む大戦争が勃発・・・。
しかし、日本はさほどの打撃を受けていなかった。それにはいくつかの要素があった。
まず、日本が白人ではなく、切支丹の割合も少なかったこと、アラブからは遠いこともある。
 しかし、日本にはわれらのメガボウラーがいる。実は散発的テロ攻撃はあったのだが、メガボウラーの活躍で最小限に食いとどめられていたのだ。
 その過程で、西本博士はマリオネスタンの影にデストラーゼがあることを確信した。サトルたちが持ち帰った敵の残骸から反応があったのだ。
  しかし、きまぐれかつ変てこな作戦、指揮官キャプテンテールの気まぐれや幹部間の対立、ゲリラ的散発攻撃が得意なデストラーゼが、大国を巻き込むような大規模な作戦を開始したことに、なお疑念があったのだ。

 さて、それはさておき、主人公サトルとサトミは、デストラーゼとの戦いや激しい部活動により大変だったが、追試と補習により、何とか南武高校2年生に進級することができた。
 雄雄しかったキャプテン西本剛は川の向い岸の武蔵体育大学に進学し、その妹でマネージャーのみゆきは、特進科に進んだため別のクラスとなった。(2年以降は1〜6組が体育科、7・8組が保育科(女子のみ)、9組が特進科となっている。)
 さて、サトル&サトミは理事長の計らい?もあって同じ2年3組になったが、二人の親友で野球部のエース、松崎大輔は4組となった。また、ライトニング姉妹。の瞳(やっしー)もあまり登校しないものの、同じクラスとなった。
 南武高校では、そのカリキュラムの1/2を体育実技に当てているが、これに加え音楽、美術、技術家庭などは奇数組と偶数組(たとえば1組と2組、3組と4組)合同で男女別に行われ(保育科は女子のみのため単独、特進科は選択のみ、実戦形式の授業ではクラス対抗となるため、3・4組の間で激しいライバル意識があるのだ。
 さて、ヒロインのサトミについて解説せねばなるまい・・・。
 男の子顔負けのスーパーギャル、見た目もほとんど男の子、女だてらにアメフト選手というサトミは、そのずば抜けた体力と体格、運動能力により、子供のころから体育に関しては男子と同じ扱いを受けていた。当然、高校でもそれが認められていたのだが、いまやライバルとなった瞳に対抗するためもあり、女子として参加することになった。(実際はほかの女子との能力差が激しいため男子に混ざっていることが多いが、瞳が芸能活動オフの時、バレーなどをやるときには女子にはやがわり。というか、1年生女子生徒のあこがれはどの男子でもなく、今やサトミと瞳となっており、二人の対決となる体育の授業はただの学校体育とは思えないほどのものとなっているのだ。
 したがってアメフト部と女子バレー部の入部希望者は爆発的に増え、とくにサトミに刺激されてプレイヤー希望の女の子も現れたが、残念ながら入部基準をクリアできず、ひとりも選手としては採用されなかった。彼女らの1/2は単なる勢いだったのでそのまま消えたが、のこりはマネージャーとして入部するか対抗上バレー部の門を叩いた。
 一方のバレー部は関東最強の実力を誇り、伝統の赤ブルマの強豪として知られており選手層が厚い。したがって未経験の者がレギュラーになることは普通の女子が男子にまじってアメフトをするのとあまり変わらない。下手するとそれ以上かもしれない。事実、このバレー部はアメフトのプロテクターをつけて鉄球をレシーブするというとてつもない練習をしている。
 さて、1年女子たちの服装なのだが・・・。南武高校では体育中心のため制服は儀式のときしか着用せずみんな一日中体操服なのだが、部活のユニフォームや練習着姿の者も多い。
 指定の体操服は女子は紺のブルマなのだが、サトミに憧れて彼女同様男子用を着用する者と、瞳と同じくバレー部の赤ブルマを穿く子が多くなり紺ブルだけではなくなってしまった・・・。その他中にはレオタード姿のまま授業を受ける子、男子でも柔道着のものなどいろいろいる学校である。
 
  さて、激しい部員勧誘が続く・・。なんといってもこの体育の殿堂、体力のないものは原則入学できない。方程式が解けなくとも100メートルが9秒なら入学できるのだ。有望選手の争奪が続く・・・。
 もっとも、原則中学の部活を引き継ぐものが多く女子の場合は大半がバレー部なのだが・・・。
 野球部では、中学全国制覇した寺田正人が、女子柔道では対戦相手のあばらを折ったことから「アバラちゃん」と呼ばれる怪物村田凶子が、ラグビー部には神奈川一のワルと呼ばれる松村大助がそれぞれ入部して話題となったが、わがアメフト部にも有望な新人が入り、新体制となった。
 新キャプテンはQB兼ガードの上原達也で、知的でやさしい先輩で、なんと東大医学部を目指す特進科だ。副キャプテンは前主将の西本からセンターを引き継いだ巨漢の大久保。サトルも2年ながらオフェンスリーダーになった。
 新人の中でも、中学からの経験のある御木本潤(LB)と謎のハーフ岬陽一(WR)の素質は高く、練習試合が楽しみとなっていた・・・・。しかし、影のある少年岬陽一は、中学時代フランスに留学してサッカーをしていたこと以外まったく謎で、部員たちとも打ち解けなかった。


 さて・・・・。ここはところ変わってデストラーゼの月面基地・・・・・。
キャプテンテール、モーリー参謀長、水野博士などの面々に加え、あの男・・・!そう、全世界を震撼させたウサマ・ビン・ワリオ大統領が!そう、西本の読みどおりマリオネスタンを操っていたのはデストラーゼだったのだ!
 そして、見慣れぬ顔がもう一人。彼こそ暗黒星雲のデストラーゼ本部から督戦とキャプテンテールの監視のため派遣されてきた新幹部、ヒローカー政治士官、今回の戦争の黒幕なのだ。
 
 今まで・・・・。そもそも、デストラーゼが地球に攻撃をかけてきた目的とは、適度に荒んでいて人口も多く、資源も(特に海)あるこの星から、はるか外宇宙でくりひろげられる星間戦争の傭兵にするための兵士を攫って戦力にすることと、この方面の侵略拠点を築くことにあった。
 前者は、願ってもいない人材が続出し(体力が強靭で荒んだ心をもつスポーツ選手)、その上事前の調査ではデストラーゼより300年遅れた文明技術しかないはずの地球に、デストラーゼの理論をはるかに上回る人体改造技術をもつ水野博士がおり、全面的にその協力を得て高性能の海賊サイボーグを作り出すことに成功した。その人体と機械の完璧な融合、変身・合体・変形は地球をデストラーゼの盗人宿にするには十分すぎ、余力をもって宇宙制覇に乗り出すことも可能とさえ思われた。それまでは生身の人間の一部にメカを埋め込むか、ロボットに脳だけを移植した程度のサイボーグしかなく、前者は生身の部分が弱点となり、後者はもはや人間ではなかった。
 しかし、しかしである。水野の弟子、西本は師よりもさらに優れたサイボーグ、メガボウラーを完成させていた。しかも、日本には岩原裕太郎という断固たる精神をもつ指導者とその死をも恐れぬ部下たちがいた。さらに、前2者が強力な武装をもってデストラーゼの野望に立ち向かったのに対し、まったく武器をもっていないのにもかかわらず、要所要所で作戦になぜか巻き込まれ、ことごとくめちゃくちゃに振り回す長沢祐子という変な水商売風の女とその仲間。結論から言って、キャプテンテールの失敗は、日本を相手にしてしまったことにある。
 この国には、二つの流れがあり、ひとつは岩原と西本のように正しい心と力により悪を倒して国を守ろうとする一派と、永島首相(マスター)や祐子(ライトニング姉妹。)のようにまったく無気力でその場限りの快楽を楽しむ一派だが、後者が主流で、しかも両者は謎の連携が後者の無計画・奇想天外性から奇跡的にうまく行き、デストラーゼは完敗した。しかしキャプテンテールらにはそのことがわからない。
 そんなときやってきたヒローカーは国際情勢を分析し、冷静に判断した結果、邪悪な心と闘争心、体力を持ちしかも数がそろっている集団、アラブ過激派に目をつけ、彼らを改造して強力な兵士を生み出した。米英打倒、中東支配を焚きつけ最後は宇宙に連れ去ってしまうという計画なのだ。
 この目論見は大成功を収め、今も中東や欧州では戦乱が続いていた。ヒローカーはあえて日本を無視して実を取る作戦に出たのだ。
しかし、キャプテンテールの日本攻略と水野博士の学会への復讐は終わらない。
 
そして、ここにデストラーゼを積極的に攻撃しようと、あらたに組織変更した岩原軍団があった。
今までの戦いで閣下、横綱、ドンドン、パスタなどの仲間を失った軍団は、ボスの兄・裕太郎が全権掌握したこともあり、組織を2分して強化し、侵略者の撃退と仲間の仇を討とうと燃えていた。
 ボス直卒の部隊は、いままで同様強化服着用で肉弾戦を演じ、あらたに組長を首班にマシーンポリスが結成され、デストラーゼと互角に戦える量産型強力戦闘機マシーンRX、組長専用のマシーンZ、寺尾隊員専用のマシーンX、重戦車ジャングル、そとてボス専用機インパラ・・・。これらは西本や水野のさらに先輩にあたる、歴史的天才科学者ドクター若松が開発したのだ。だが、ドクター若松の開発したメカは異常な高性能を発揮する反面、マスターや祐子とも通じるめちゃくちゃな性格のため偶発的致命的トラブルを誘発することがあり、密かに西本によってバックアップされていた。
 (元来、兵器工学がドクターの専門で、西本のスポーツ医学からは遠いのだが、天才で秀才でもある西本はロボット工学の水野から学んだ技術と自らの論理を昇華させサイボーグを完成させたのだ)
 デストラーゼ、岩原軍団・・・・。それぞれ新たな決意で戦いに望む。そして謎の新入生岬陽一・・・。デストラーゼの新幹部ヒローカーの日本無視による世界制服が始まった今、何が起こるかわからないのだ・・・・。サトルとサトミの運命や如何に?
 
 今回も、戦闘シーンまったくなくてすみません。